この団体が掲げるのは、「街全体を学びの場へ」という考え方です。学びを学校の中だけに閉じ込めず、地域や家庭、オンラインもふくめて広げていく。そうすることで、子どもが自分らしく育ち、安心と幸せを感じられる社会を目指しています…
どんな団体か
この団体が見つめているのは、子どもの「いのち」を真ん中に置くことです。何が正しいかを大人が先に決めるのではなく、子どもにとって本当に良いことは何かを問い続ける。そんな姿勢が、活動の土台になっています。制度や学校の都合に子どもを合わせるのではなく、子どもの側に制度や仕組みを近づけたい。公式サイトからは、そうした考え方がはっきり伝わってきます。
向き合っている社会課題
不登校の子どもは、特別な一部ではありません。公式サイトでは、神奈川県で公立中学校に通う子どもの約24人に1人が不登校だと伝えています。ひきこもり状態にある人は全国で100万人と推定され、いじめは約54万件、子ども・若者の自死は年間約800人にのぼるとも紹介されています。数字だけでも、決して小さな問題ではないと分かります。 フリースペースたまりば・えん ただ、本当に深いのは数字に表れにくい苦しさです。長く関わる中で、この団体が強く感じてきたのは、子どもたちの自信のなさだといいます。「ぼくバカだもん」「わたしダメだもん」と口にする子が少なくない。失敗しないように先回りされ、常に評価され、「こうするべき」と言われ続けるうちに、自分が何をしたいのか分からなくなる。そんな状態が広がっていると見ています。 フリースペースたまりば・えん 学校に行けないことだけが課題なのではありません。安心して休めないこと、社会とのつながりが切れてしまうこと、家族ごと追いつめられることも大きな問題です。しかも、今の制度は「みんなと同じようにできること」を前提に作られている場面が多く、そこから外れた子どもほど苦しみやすい。課題が続く背景には、そうした仕組みのかたさもあります。 フリースペースたまりば・えん
主な活動
ここでは、子どもや若者が安心して過ごせる居場所の開設と運営を行っています。川崎市子ども夢パークやフリースペースえんなどの拠点で、日々の時間を支えています。居場所があることは、それだけで大きい。朝起きて、行ってもいい場所がある。誰かに会っても会わなくてもいい。そんな選べる余白が、心を少しずつ回復させます。 フリースペースたまりば・えん 活動は多彩です。たとえば、ものづくり、科学実験、ダンス、楽器、映像表現、ワークショップといった講座があります。自然体験やキャンプ、スキーなどの野外活動、フェスティバルやライブのようなイベントも行っています。勉強だけに限らないのが特徴です。何かを作る、体を動かす、人と笑う。そうした経験の中で、自分の好きなことや得意なことに出会えるからです。 フリースペースたまりば・えん 相談支援も大きな柱です。不登校、ひきこもり、いじめ、非行などで悩む本人や家族に対し、電話相談や来所での個人面談を無料で実施しています。問題が大きくなる前に話せる先があることは、とても重要です。家族が「うちだけではなかった」と思えるだけでも、状況は少し変わります。 フリースペースたまりば・えん さらに、保護者や教育関係者、市民に向けた学びと交流の機会もつくっています。機関紙の発行、講演活動、シンポジウムの開催、関連団体とのネットワークづくりなどです。現場の支援にとどまらず、社会の理解を広げ
特徴
大きな特徴は、「安心して失敗できる環境」を大切にしていることです。何かができるようになる前に、ただ居られることを認める。この順番を崩さない姿勢は、急いで結果を求めがちな社会では貴重です。ここでは「すること」より「いること」に光を当てています。言い換えれば、役に立つかどうかより、その人の存在そのものを大事にしているのです。 フリースペースたまりば・えん もう一つは、活動が一か所の部屋の中で完結していない点です。居場所の運営だけでなく、学びの支援、家族への相談、若者の自立支援、地域の交流拠点づくりまで広がっています。藍染め作品の制作や販売を中心にした「工房たまりば」のように、若者の自立につながる取り組みも見られます。子ども時代の支えと、その先の暮らしを切り離していないのが印象的です。 フリースペースたまりば・えん また、ここでは現場の経験を外に向けて発信しています。講演やシンポジウム、ネットワークづくりは、制度や社会の理解を少しずつ変えていく仕事でもあります。目の前の一人を支えながら、その一人が苦しまなくて済む社会へ近づけようとしている。支援と社会への働きかけが、同じ線の上に置かれている団体だと感じます。 フリースペースたまりば・えん 支援や関わり方 社会課題に関心はあっても、自分に何ができるのか分からない。そう感じる人は少なくありません。けれど、関わり方は一つではありません。 寄付は