「遠野物語」を代表とする民話を生んだ背景となる遠野郷あるいは流域一帯の自然環境を後世に残し伝え、また、自然環境資源を活かした地域活性化を図るために、子ども達から高齢者までを対象に、住民、団体、事業者、研究者、行政等と連携…
どんな団体か
この団体は、遠野の豊かな自然環境を次の世代へつなぐことを目的に始まりました。自然が好きな市民が集まって動き出し、その後、地域社会にもっと広く役立つ団体を目指してNPO法人になりました。
向き合っている社会課題
この団体が見つめているのは、単に木や山の問題ではありません。異常気象、生きものの減少、感染症の広がりのような大きな変化の背景に、人が自然から離れすぎたことがあるのではないか。そうした危機感が活動の根にあります。 たとえば、森が荒れると水の流れや土の状態が変わり、地域の環境に影響が出ます。自然の中で遊んだり学んだりする経験が少ないまま大人になると、環境の変化を自分ごととして受け止めにくくなります。目の前の便利さを優先しやすくなり、地域の資源をどう守るかという話も遠く感じてしまいます。 課題が続く理由は、問題が大きすぎて日常と結びつきにくいからでしょう。気候変動と聞いても、自分の暮らしとは別の場所の話に見えやすい。けれど本当は、子どもの遊び場、地域の仕事、災害への備え、健康な生活の土台までつながっています。森の問題は、生活の問題でもあります。
主な活動
ここでは、自然と地域を結ぶ活動をいくつもの形で続けています。 森の中でのキャンプや体験学習 子どもたちが自然の中で過ごし、怖さも面白さも含めて学ぶ場をつくっています。 森のようちえんやデイキャンプ 幼い時期から土や木、水に触れ、体で自然を知る機会を支えています。 自然体験の指導者を育てる講座 体験を一度きりで終わらせず、地域で支える人を増やそうとしています。 学校や子ども会、企業への研修 森で学ぶことを、教育や人材育成にも広げています。 森林保全の取り組み 森を使い続けられる環境にするため、手入れや地域資源の活用にも向き合っています。 大切なのは、自然体験を楽しいイベントで終わらせていないことです。子どもの学び、人を育てる仕組み、地域の森を守る仕事がつながっている。そこに活動の厚みがあります。
特徴
印象に残るのは、森を「守る対象」としてだけ見ていない点です。ここでは森を、学びの場であり、地域を支える資源であり、未来への答えを探す場所として捉えています。この見方があるから、教育と保全が別々になりません。 もう一つの特徴は、遠野という土地の文脈を大切にしていることです。民話のふるさととして知られる地域で、自然は昔から物語や暮らしの中にありました。その積み重ねを現代の課題と結び直し、次世代へ渡そうとしている。派手さはありませんが、地域に根を下ろした実践です。 さらに、子ども向けの体験だけで終わらず、人材育成や企業研修にも関わっている点も見逃せません。森を通じて育つ感覚や判断力は、地域づくりにもつながります。長い目で見れば、環境への理解を持つ人を増やすこと自体が社会への働きかけになっていきます。 支援や関わり方 社会課題に関心はあっても、自分に何ができるのか分からない。そう感じる人は少なくありません。この団体への関わり方は、比較的イメージしやすいものです。 寄付や募金、会員としての参加は、活動を安定して続ける支えになります。自然体験の場は、安全の配慮や準備にも手がかかります。森を守る取り組みも、一度で終わるものではありません。継続を支えるお金の力はやはり大きいです。 また、イベントや地域の活動に関心を持つことも立派な関わり方です。家族で自然体験に参加する。学校や地域の行事で学びを取り