この団体が目指しているのは、「ひとりで抱えずに、優しいつながりがあふれる社会」です。
どんな団体か
この団体が掲げているのは、「すべての子どもたちが未来にときめく社会に」という願いです。生まれた家庭の経済状況や、親がいるかどうか、施設で暮らしているかどうか、学校に通えているかどうか。そうした条件で子どもの可能性が狭まってはいけない、という考えが土台にあります。
向き合っている社会課題
子どもの貧困は、目に見えにくい課題です。食べるものがまったくない、という形だけでは表れません。たとえば、塾に通えない。参考書を買いにくい。家で静かに勉強する場所がない。わからないところを質問できる大人が近くにいない。そうした小さな差が重なって、学力の差になり、進学や仕事の選択肢にも影響していきます。 児童養護施設で暮らす子どもたちにも、別のむずかしさがあります。家庭で安心して過ごす経験が少ないまま育つ子もいます。自己肯定感とは、自分には価値があると思える気持ちのことですが、それを持ちにくいまま大きくなると、学ぶことにも人との関わりにも消極的になりやすい。18歳で自立を求められる現実も重くのしかかります。 不登校の子どもが抱える苦しさも、出席日数だけでは測れません。学校に行けない自分を責める。家族に心配をかけていると感じる。友人とのつながりが弱くなる。昼間に外へ出ることすらためらう。教室に戻ることだけを正解にすると、その子の心はますます追い詰められてしまいます。 こうした課題が続く理由の一つは、困っている子どもが悪いわけではないのに、支える仕組みがまだ十分ではないからです。制度があっても知られていないことがあります。支援があっても、たどり着くまでの心の負担が大きいこともあります。家庭、学校、地域のどこか一つだけでは支えきれないのに、その間をつなぐ役割が足りていません。
主な活動
この団体は、子どもの状況に合わせて複数の形で支援を行っています。どれも、学びと人とのつながりを切らさないための取り組みです。 無料学習動画サイト「ノートムービーズ」の運営 誰でも学べる動画を無料で見られる仕組みです。学校の授業でつまずいたときに、家から学び直せます。教えるのは、子どものつまずきやすい点を知る教員や教員免許を持つ人たちです。わからないところを置き去りにしないための支えになっています。 児童養護施設の子どもへの個別学習支援 学習そのものの支援に加えて、社会の大人と関わる機会をつくっています。勉強を見てもらう経験は、点数のためだけではありません。「自分のことを気にかけてくれる人がいる」と感じる時間にもなります。 フリースクール「こらんだむ」の運営 主に不登校の小中高生を対象にした学びの場です。何かを必ずしなければならない場所ではなく、来るだけでもよい。心と体を休めながら、少しずつ自分のペースを取り戻せるように考えられています。学校に戻るかどうかだけでなく、その子に合った学び方を大切にしている点が印象に残ります。 イベントや相談の実施 ひとり親家庭向けの催しや、SNSを使った無料相談なども行っています。支援は教室の中だけで終わらず、生活の不安や孤立に触れるところまで広がっています。
特徴
この団体のよさは、子どもを一つの立場で見ていないことです。貧困、不登校、施設での暮らし。現実には、それらが重なっている子もいます。だからこそ、支援も一つでは足りません。動画、個別支援、居場所づくりという形を組み合わせている点に、現場感覚があります。 もう一つの特徴は、学力だけでなく自己肯定感にも目を向けていることです。自己肯定感とは、自分を大切な存在だと思える感覚のことです。学びの遅れだけを問題にすると、子どもはさらに自信をなくします。ここでは、学ぶ前に安心できること、失敗しても受け止められることが重視されています。 そして、こうした活動は個人の助けにとどまりません。無料で学べる仕組みを広げることは、家庭の事情で教育の差が生まれる社会そのものに働きかけることでもあります。地域に居場所をつくることは、学校以外の学びを社会が認める流れにつながります。派手ではありませんが、長い目で見ると、社会の見方を少しずつ変えていく力があります。 支援や関わり方 社会課題に関心があっても、自分に何ができるのか分からない人は少なくありません。けれど、この団体との関わり方は、特別な経験がなくても想像しやすいものです。 寄付は、その一つです。学習動画の運営や、子どもたちの居場所づくりには、どうしても継続した資金が必要です。少額でも、無料で学べる機会を守る力になります。募金という形で参加する人もいるでしょう。