この団体が大切にしている言葉は、「子どもが創る・子どもと創る」です。大人が一方的に正しい道を示すのではなく、子ども自身の思いやペースを尊重しながら、学びの形を一緒に考えていく。その姿勢が土台にあります。
どんな団体か
この団体は1989年に発足しました。アマゾンの熱帯林と、そこに暮らす先住民を支えることを目的に始まったNGOです。2008年にはNPO法人格を取得し、現在まで活動を続けています。設立の背景には、アマゾンの自然危機を訴える動きがあり、日本でその受け皿となったことが出発点でした。
向き合っている社会課題
アマゾンで起きている問題の中心には、大規模な農業開発や鉱山開発があります。森が切り開かれると、そこに暮らす人たちの生活に直接ひびきます。食べものを得る場所、水とともに生きる知恵、文化や言葉を引き継ぐ時間まで、少しずつ失われていくからです。先住民族にとって森は、住まいの周りにある自然ではなく、生きるための土台そのものです。 熱帯森林基金 しかも、この問題は現地だけで閉じません。公式サイトでは、アマゾンの開発で生まれる大豆や地下資源を日本が大量に輸入していることに触れています。つまり、私たちの暮らしは「原因」の一部ともつながっている。さらに森林破壊は、気候変動という「結果」にもつながります。異常気象や大規模災害が増える背景のひとつとして、アマゾンの破壊があるという見方です。 熱帯森林基金 課題が続くのは、森の価値が数字になりにくいからでもあります。木を切れば短い期間で利益が見えます。一方で、森があることで守られる水の流れや気候、そこに根づいた文化の重みは、すぐには測れません。だからこそ、開発の速さに、暮らしを守る声が追いつかないことがあります。 遠くの話だから想像しにくい。そこにも壁があります。けれど、森がなくなることと、私たちの生活が安定しにくくなることは、実は切り離せません。この見えにくい関係を伝えること自体が、社会課題に向き合う大事な仕事になっています。 熱帯森林基金
主な活動
ここでの取り組みは、現地で暮らす人たちの主体性を大切にしている点に特徴があります。外から答えを持ち込むのではなく、何が必要かを一緒に考える形です。毎年現地を訪れ、生活を共にしながら支援を続けているのも、そのためです。 熱帯森林基金 熱帯森林基金 主な活動は、次のように整理できます。 アマゾン南部シングー川流域での長期的な支援 先住民族の土地と暮らしを守る取り組みの後押し 森林火災を防ぐ消防団事業 持続可能な自立経済をつくる養蜂事業 日本国内での講演会や発信活動 森林火災を防ぐ活動は、森を守るだけでなく、そこに住む人の安全にも関わります。火災が広がれば、自然だけでなく生活の場も失われます。養蜂事業のような取り組みは、森を壊さずに収入につなげる道をつくるものです。自然を守ることと、暮らしを成り立たせること。その二つを分けずに考えている点が見えてきます。 熱帯森林基金 国内での活動も小さくありません。講演会や情報発信を通して、アマゾンで起きていることを日本の社会に伝えています。2025年から2026年にかけても講演会やイベントの情報が継続して更新されており、現地支援と発信の両方を動かしていることがわかります。 熱帯森林基金
特徴
いちばん印象に残るのは、現地に足を運び、先住民と生活を共にしながら支援の形を考えてきたことです。机の上で決めるのではなく、現場で必要とされることを確かめる。その姿勢が、長い活動の芯になっています。 熱帯森林基金 もうひとつは、森を守ることを「自然保護」だけで終わらせていない点です。ここでは、先住民族を森の守り手として位置づけています。つまり、支援の中心にいるのは、助けられるだけの存在ではなく、自分たちの土地と文化を守る主体です。この見方はとても大切です。外から守ってあげる話ではなく、すでに守ってきた人たちを支える話だからです。 熱帯森林基金 さらに、社会への広がりもあります。活動の目標はSDGsの複数の項目を指針にしていると示されており、森の問題を環境だけでなく、暮らし、文化、経済の面からも見ていることがわかります。近年は講演会の開催や受賞、表彰の情報もあり、現地支援に加えて、日本社会で理解を広げる役割も担っています。静かな活動ですが、社会への影響は決して小さくありません。 熱帯森林基金 支援や関わり方 社会課題に関心はあっても、自分に何ができるのか分かりにくいことがあります。けれど、この団体への関わり方は、意外と具体的です。 ひとつは寄付です。個人でも、グループでも、企業でも支えられる形があります。会員として関わる方法もあり、2025年時点で会員は約900名とされています。年会費